東京音楽大学付属民族音楽研究所

2016年度公開講座 No.5

トランシルヴァニアの鼓動 Zoord初来日

講座詳細

開催日程 2016年11月21日(月)18:30開演(18:00開場))
場所 東京音楽大学A館スタジオ
入場料 入場無料
申し込み 予約不要。当日先着順のご入場となります。
定員 150名
共催 日本口琴協会

講座内容

「Zoord(ゾールド)」は、ルーマニアのトランシルヴァニア地方に住むハンガリー系の少数民族の伝統音楽にルーツを持ち、本能的な現代風味を加えた、ハンガリーのトリオです。

口琴の名手シラーヂ アーロンSzilágyi Áronを中心に2014年結成、ハンガリー中南部の町、ケチケメート(作曲家コダーイ ゾルターンの生地として知られる)を本拠地として活動中。メンバーはオルマーシ クリスティアーン Almási Krisztián(太鼓、パーカッション)、ドラバント ベーラ Drabant Béla(ヴァイオリン、ツィテラ、歌)。2016年、初アルバム「ゾールドZoord」リリース。

ハンガリー随一の口琴製作者、尽きることのないアイディアを作品に注ぎ込む、口琴界の「マッド サイエンティスト」シラーヂ ゾルターンを父に持ち、同地の楽器博物館の館長も務めるアーロンは、2004年秋、日本口琴協会の招聘によるソロ来日以来12年ぶり、今回はバンドを引き連れての登場です。

アップビートでパワフル、変拍子を多用した複雑なリズム、扇情的なヴァイオリンと歌のメロディ、そして口琴の名人芸を、詳しく解説を加えつつ、演奏していきます。

東ヨーロッパ伝統音楽の「今」を知る、絶好の機会!

出演者

シラーチ アーロン Szilágyi Áron 口琴

1977年、ハンガリー唯一の口琴製作者、シラーヂゾルターンの長男として生まれる。口琴は3歳から演奏、16歳から真剣に取り組む。

1997年から、国際的な口琴ムーヴメントの主要メンバーとして活動、様々な国際口琴フェスに参加、名演奏家たちのスタイルと演奏技術の影響を受ける。特にスイスのアントン プルーヒンから多くを学ぶ。アントンの口琴音楽の創造力・狂想は、アーロン独自のスタイルの開発の原動力となる。

また、 サハのスピリドン シシーギンの、スピリチュアルな口琴演奏にも、深いインスピレーションを受ける。

国際口琴協会理事、国際的な口琴フェスのプログラム委員でもあり、ハンガリー口琴フェス(2005~) のオーガナイザー。レシュコフスキイ コレクション楽器博物館館長。

オルマーシクリスティアーン Almási Krisztián 太鼓、perc.

ハンガリー中央部の伝統音楽・舞踊イベントのオーガナイザーとして、また音楽家として重要な役割を果たす。

太鼓奏者としては、モルドヴァのチャーンゴー人の伝統音楽に新しいエネルギーを注ぎ込み、都会の若者にも 魅力的なものとした功績を持つ。また、その守備範囲は広く、民俗音楽グループはもとより、パンクバンド、実験音楽プロジェクトにも参加。Loca という名のこどもバンドの代表としても成功を収めている。

ドラバント ベーラ Drabant Béla ヴァイオリン、ツィテラ、vo.

ハンガリーの有名な伝統音楽グループ Hotas の設立メンバー, 非常にユニークなサウンドのワールドミュージックグループ Navrang(九色)のメンバーであり、ハンガリー中央部の民俗音楽・ワールドミュージックシーンで精力的に活動。

モルドヴァの高齢の音楽家たちに伝統的な旋律を学び、チャーンゴー音楽に深く身を捧げる。その演奏スタイルは、チャーンゴー人のその自暮らしの厳しい生活の現われであり、伝統と本能の境界がはっきりとは分かち難い時代の音楽に根差している。

会場地図