東京音楽大学付属民族音楽研究所

2022年度公開講座No.3

組踊「銘苅子」を聴く
~三線演奏と解説~

講座詳細 / Detail

開催日程 2023年3月13日(月)18:30 (18:00開場)
場所 東京音楽大学 池袋キャンパス Bスタジオ
参加費 無料
定員 先着150名

参加方法

参加には、事前登録が必要です(先着150名)

この講座は終了しました。

  • 当日発熱、風邪症状、体調不良のある方は、何卒ご来場をご遠慮ください。
  • ご来場の際には、場面に応じた適切なマスクの着用を行い咳エチケットなど予防にご協力ください。
  • 手洗い、手指消毒へのご協力をお願い致します。
  • 客席は自由席ですが、途中でのお席の変更はご遠慮ください。

プログラムについて

組踊とは、18世紀はじめに琉球の宮廷で生まれた歌舞劇です。国の重要無形文化財に指定されています。組踊 「銘苅子」 は、琉球に伝わる天女の羽衣伝説にもとづく最初期の組踊作品です。この中で、母親 (天女) と子供たちの悲しみを歌う〈東江節〉と〈子持節〉 は叙情的な大曲です。 通常の演奏会ではまず取り上げられることのない難曲ですが、じっくりと味わってください。
組踊の音楽は、調を変えたり、テンポを変えたり、装飾旋律を増減することで異なる情景に合わせた音楽表現を作りだしています。「解説」では、そうした組踊音楽の仕組みを解説して、聴き所を紹介します。
幕開けに歌われる湛水流 〈チャンナ節〉は、最も古風な歌い方を残す貴重な伝承です。沖縄県外で演奏されるのは大変珍しいと思います。

「銘苅子」あらすじ

下級の士で農夫の銘苅子は、松の枝に天女の羽衣を見つけ、奪い去ります。羽衣を返すように求める天女に対し、“歌掛け〟の問答で勝った銘苅子は、天女を妻にします。
天女は2人の子をもうけますが、ある日、高倉に隠してある羽衣を見つけたので、天の定めに従って天に帰らなければなりません。我が子を置き去りにしなければならない母の葛藤、母親にうち捨てられたと嘆く幼子たち。二つの悲しみは、音楽的クライマックスを形作ります。やがて、天女の遺児の話が国王の耳に届き、家族3人を宮廷の一員に取り立てるとの沙汰が下され、一同めでたしで終わります。

プロフィール

山内 昌也(歌三線独唱)

沖縄県立芸術大学大学院修了。沖縄県立芸術大学教授。国指定重要無形文化財琉球舞踊(総合認定) 保持者 沖縄県指定無形文化財沖縄伝統音楽湛水流保持者。

金 城厚(解說)

東京藝術大学大学院修了。博士(音楽学)東京音楽大学付属民族音楽研究所教授 沖縄県立芸術大学名誉教授。

会場地図