東京音楽大学付属民族音楽研究所

2024年度公開講座No.2

幻の笛『天吹』の復元演奏
――現代に蘇る薩摩の士魂――

講座詳細 / Detail

開催日程 2024年10月12日(土)15:00(14:30開場)〜16:30(予定)
場所 東京音楽大学 池袋キャンパス Bスタジオ
参加費 無料
定員 先着180名(事前申込、先着順)

参加方法

参加には、事前登録が必要です(先着180名)

定員に達しました

  • 当日発熱、風邪症状、体調不良のある方は、何卒ご来場をご遠慮ください。
  • ご来場の際には、場面に応じた適切なマスクの着用を行い咳エチケットなど予防にご協力ください。
  • 手洗い、手指消毒へのご協力をお願い致します。
  • 客席は自由席ですが、途中でのお席の変更はご遠慮ください。

内容

天吹(てんぷく)は、鹿児島にだけ伝わる神秘の縦笛。小型尺八のような竹笛ですが、薩摩武士の魂が息づいている幻の笛です。本来、武士階級の嗜みとして伝わってきていましたが、現在は天吹同好会の尽力で無形文化財として、広く音色を愛好する人々によって維持されています。

本講座では、天吹による稚児謡(ちごうた:少年への恋愛を描いた謡)の演奏にスポットライトをあて、明治時代で途絶えてしまった曲の復元演奏を実現します。どのようにして失われた曲を復元するのか(復元過程)、また復元した曲の演奏にはどのように天吹の特徴を活かすのか(演奏の可能性)といった問いに 答えてゆく、講座の内容・演奏となります。

復元曲は、唯一の伝承者であった大田良一(1887-1959)の直弟子白尾國利(1920-2006) の息子、白尾國英が初演します。

講師

渕上ラファエル広志 Rafael Hiroshi Fuchigami(復元者 付属民族音楽研究所講師)

ブラジル・カンピーナス州立大学芸術学部でフルートを専攻した後、尺八に転向し、同大学大学院で修士号を取得。2013年、São Paulo Research Foundation のスカラーシップにて、日本に半年間の留学。2015年には、日本財団より5年間の奨学金支給を受け、再来日。尺八を柿堺香、菅原久仁義の両氏に師事。2020年、東京音楽大学大学院博士後期課程にて尺八の研究で博士号を取得。2021年より、天吹を白尾國英に師事。日本音楽集団団員。天吹同好会会員。Japan Shakuhachi Professional-players Network会員。

白尾國英 Kunihide Shirao(復元演奏者 天吹同好会会長)

1953年天吹奏者・研究家、白尾國利の二男として鹿児島県姶良市に生まれる。中学高校時代、姶良市の学舎、青雲舎で自顕流を修練。当時高校に部活として自顕流部があり、自顕流師範の伊藤政夫先生に師事する。大学では尺八を嗜む。1986年天吹同好会入会。2013年同好会師範となる。2020年同好会会長に就任、天吹の保存継承に努める。2020年、薩摩琵琶龍洋会に入会する。

会場地図